スコット・フィッツジェラルド
フランシス・スコット・フィッツジェラルドは1896年ミネソタ州セントポールに生まれた。父は商売に失敗し、一家は母方の遺産でかろうじて暮らしを立てていた。プリンストン大学では創作と社交に熱中したが成績はふるわず、中途で退学して陸軍に入った。アラバマ州の兵営の近くで、判事の娘で美しく快活なゼルダに恋をしたが、ゼルダは彼の貧しさを嫌って婚約を解消した。二十三歳で最初の長篇『楽園のこちら側』を出版すると一夜にして有名になり、ゼルダはすぐに彼と結婚した。夫妻は「ジャズ・エイジ」の象徴となり、ニューヨーク、パリ、南フランスで湯水のように金を使って暮らした。しかし好況は長く続かなかった。大恐慌が訪れ、ゼルダは精神を病んで長く療養所で過ごし、彼自身は酒に溺れて借金を重ね、ハリウッドで脚本を書いて生計を立て、四十四歳で心臓発作のため世を去った。死ぬときには自分を失敗者だと思っていた。