シラー
フリードリヒ・シラーは1759年ドイツのヴュルテンベルク公国のマールバッハに軍医の子として生まれた。十三歳のとき公爵の命で軍事学校に入れられ、厳しい監督のもとで法律と医学を学びながら、ひそかにルソーやシェイクスピアを読んだ。卒業後は軍医となり、二十二歳で戯曲『群盗』を書いて初演は大評判となった。公爵が以後の執筆を禁じると、彼は夜陰に乗じてシュトゥットガルトを逃れ、以後何年も貧しい放浪生活を送った。のちにイェーナ大学の歴史学教授となり、カント哲学を研究して一連の美学論文を書いた。ヴァイマルでゲーテと親交を結び、十年にわたる協力はドイツ文学史上の美談となった。長年貧困と病に苦しみ、四十五歳で没した。彼の「歓喜に寄す」はベートーヴェンによって第九交響曲に取りいれられた。