精神現象学
近日刊行 この作品の翻訳は準備中で、近く書庫で刊行されます。
解説
『精神現象学』はヘーゲル最初の大著であり、マルクスはこれを「ヘーゲル哲学の真の誕生地であり秘密」と呼んだ。この書は、意識が最も素朴な感覚的確信から出発し、知覚、悟性、自己意識、理性、精神、宗教を経て、一歩一歩「絶対知」へと上昇していく道程を描く。どの段階においても意識は真理を手にしたと思いこむが、自らのうちに矛盾を見いだし、より高い段階へと進まざるをえない。最も有名なのは「主人と奴隷」の弁証法である。主人は奴隷の労働によって承認を得るが、依存に陥る。奴隷は主人のために労働し世界を作りかえる過程で、かえって自らの力を知り、真の自立を得る。「真なるものは全体である」「実体は主体である」。ヘーゲルが序文に記したこれらの言葉は、彼の哲学全体を理解する鍵となった。本書は分冊で訳出する。