ユートピア
近日刊行 この作品の翻訳は準備中で、近く書庫で刊行されます。
解説
「ユートピア」はモアがギリシア語から作った言葉で、「どこにもない場所」を意味し、同時に「よい場所」とも響く。第一巻でモアは、航海から帰った老船乗りラファエル・ヒュトロダエウスにアントウェルペンで出会い、イングランドの社会問題を語りあう。囲い込みによって「羊が人を食う」ようになり、貧しい農民は放浪と盗みに追いやられ、そのあげく絞首刑に処される。第二巻でヒュトロダエウスは、新大陸で見たユートピア島を描く。そこには私有財産がなく、誰もが働き、労働は一日六時間だけ、金銀は便器や囚人の鎖に使われ、宗教は寛容で、役人は選挙で選ばれる。この書は「ユートピア」という文学と思想の伝統を開き、その後五百年にわたって無数の人々がそこに理想社会の構想を求めてきた。