箴言集
近日刊行 この作品の翻訳は準備中で、近く書庫で刊行されます。
解説
「われわれの美徳は、たいていの場合、偽装した悪徳にすぎない」。『箴言集』冒頭のこの言葉が、全巻の基調を定めている。ラ・ロシュフコーは五百あまりの短く鋭い箴言によって、人間のあらゆる美徳の背後に潜む「自己愛」をあばきだす。私たちの気前のよさはしばしば虚栄から出ており、謙遜はいっそう褒められたいがためであり、他人の不幸への同情にもひそかな安堵がまじっている。「われわれはみな、他人の不幸に耐えるだけの力はもっている」「哲学は過去と未来の不幸にはやすやすと打ち勝つが、現在の不幸は哲学に打ち勝つ」「太陽も死も、じっと見つめることはできない」。冷徹で鋭い洞察と完璧なフランス語によって、この書はフランス古典主義散文の傑作となり、ニーチェはその最も熱心な読者の一人であった。