哲学書簡/寛容論
近日刊行 この作品の翻訳は準備中で、近く書庫で刊行されます。
解説
『哲学書簡』(『イギリス書簡』とも)は、ヴォルテールが三年間イングランドに亡命したあいだに得たものをまとめた書で、二十五通の手紙によって、イングランドの宗教的寛容、議会政治、商業精神、ベーコンとロックの哲学、ニュートンの科学、シェイクスピアの演劇をフランスの読者に紹介し、行間でたえずフランスの専制と偏狭とを暗に対比させている。「旧体制に投げつけられた最初の爆弾」と呼ばれ、出版されるやパリ高等法院によって焚書を命じられ、ヴォルテールはパリを逃れねばならなかった。『寛容論』は1763年に書かれた。トゥールーズのプロテスタント商人ジャン・カラスが、息子のカトリック改宗を阻むために息子を殺したと濡れ衣を着せられ、車裂きの刑に処されたのである。ヴォルテールは三年間奔走してその名誉を回復し、この書を書いて宗教的寛容と理性を訴えた。本巻は啓蒙思想を代表するこの二作を収める。