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ドストエフスキー

地下室の手記

1864年 · ロシア語から翻訳

文学哲学・思想19世紀

近日刊行 この作品の翻訳は準備中で、近く書庫で刊行されます。

解説

「ぼくは病んだ人間だ……ぼくは意地の悪い人間だ。人好きのしない人間だ」。わずかな遺産を相続して職を辞した四十歳の元小役人が、ペテルブルクの薄汚れた「地下室」に閉じこもり、想像上の読者に向かってとめどなく告白を続ける。彼は当時流行していた合理主義と功利主義を攻撃する。人々は、人間はつねに自分の利益にしたがって行動すると考え、何が人間にとって有利かを科学で計算さえすれば完璧な「水晶宮」を建てられると思っている。しかし人間はあくまで自分がピアノの鍵ではなく人間であることを証明しようとし、自由な気まぐれのためなら自分の利益にさえ背く。「二二が四」は死の始まりなのだ。第二部では、彼の若いころの屈辱的な体験、とりわけ心やさしい娼婦リーザに対する残酷な仕打ちが語られる。この中篇はドストエフスキーのすべての偉大な長篇の序曲とみなされ、実存主義文学の先駆けでもある。