自由論/功利主義
近日刊行 この作品の翻訳は準備中で、近く書庫で刊行されます。
解説
『自由論』はミルが妻ハリエットとともに構想した作品で、彼女の死の翌年に出版された。その核心は一つのきわめて単純な原理である。人類が誰かの行動の自由に干渉することが正当化される唯一の目的は自己防衛である。文明社会の成員に対して、その意志に反して権力を行使することが正当でありうるのは、他人への危害を防ぐ場合だけである。彼は思想と言論の自由を古典的なかたちで擁護した。たとえ人類のうちただ一人だけが異なる意見をもっているとしても、人類にはその一人を沈黙させる権利はない。抑圧された意見は真理であるかもしれず、たとえ誤りであっても、それと渡りあうことで真理はいっそう鮮明になる。彼はまた個性と独自性を擁護し、「社会の専制」を警戒した。『功利主義』は「最大多数の最大幸福」の原理を擁護し、快楽に高低の区別を設ける。「満足した豚であるより、不満足な人間であるほうがよい」。